県高P連会報

県高P連会報 第40号

第40号 もくじ

1 福島県高等学校PTA連合会会長あいさつ

2 令和5年度福島県高等学校PTA連合会総会

3 第72回全国高等学校PTA連合会宮城大会について

4 令和5年度福島県高等学校PTA連合会顕彰受賞者一覧

5 県教育庁への要望活動

6 各委員会報告

7 地区PTAの活動

8 栄光を讃えて

9 特集  -第72回東北地区高等学校PTA連合会福島大会を振り返って-

1 巻頭言 会長あいさつ

P連東北大会の御礼と、これからのPTA活動への向き合い方

福島県高等学校PTA連合会 会長 鈴木健児

 日頃から、福島県高等学校PTA連合会の活動には、ご理解とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。
 選任後、幾分時間は経ってしまいましたが、令和5年度の会長を仰せつかりました、橘高等学校父母と教師の会会長の鈴木健児と申します。よろしくお願いいたします。

 まずは令和4年度第71回の全国高P連大会の開催地である石川県において、今回の「能登半島地震」で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と被災地の一日も早い復興と、被災された皆様の生活が平穏なものになりますよう、心よりお祈り申し上げます。

 私も出席させていただきましたが、石川県の皆様、熱意をもってPTA活動に参加され、その温かい人柄にふれることが出来たことを思い出します。私たちも東日本大震災から10年以上経ちますが、あの時の緊張、恐怖などを忘れてはいけないなと、改めて肝に銘じた次第です。

 さて今年度は、ここ数年私たちを悩ませてきた新型コロナウィルス感染症が五類に移行したことを受けまして、各高校、PTA連合会も元の活動に近いものを目指してリスタートという形になりました。

 そのタイミングで我々福島県高等学校PTA連合会は、7月6・7日の二日間にわたり、「第72回東北地区高等学校PTA連合会福島大会」を開催し、盛況のうちに幕を閉じることが出来ました。本大会に先立ち行われたレセプションを含めた、ほぼ完全な形での開催は4年ぶりということもあり、後から思い出せば、改善点、反省点などもあります。しかしながら、福島高校PTA会長鈴木進一様を筆頭に、大会実行委員会、関係諸団体の皆様のご尽力は素晴らしいもので、皆様のご活躍無しに大会の成功はあり得なかったと、大会終了後半年が経ちますが、大変感謝しております。ありがとうございました。

 各高校単位に目を向けますと、やはりPTA運営に関して、いろいろな悩み、問題点を抱えての活動をされているという声を耳にいたします。時代に合わせたPTA活動を模索していく時期が来ているのだと思っておりますが、根本にあるのは「子供たちのために」です。子供たちへの愛情は不変なのは、時代が変わっても同じであると思います。たとえ微力であっても我々PTAはこれからも子供たちを支えていくための活動を続けて参りますので、変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2 令和5年度 福島県高等学校PTA連合会 総会

令和5年度福島県高等学校PTA連合会総会報告

 本会の年次総会が、5月31日に県青少年会館で開催されました。令和2年度からコロナ禍により書面での開催が続いておりましたが、コロナ感染症の5類移行に伴い4年ぶりに対面による総会が可能となり、加盟各校から委任状も含め139名の出席がありました。

 また、本年度は7月に本県において東北高P連の福島大会が開催されたため、例年総会に引き続き開催している県大会(研究大会)は、東北大会と兼ねる形として、総会のみが行われました。

 総会には、令和4年度の事業報告並びに会計決算報告、令和5年度の事業計画、予算案、役員改選案の5議案が提出され、いずれも賛成多数で可決、承認されました。

 新会長には橘高校の鈴木健児氏が選出され、副会長6名も新たな顔ぶれとなるとともに、県連の事務局担当校が、令和3,4年度の安積高校から橘高校に移り、5年度の新体制がスタートすることになりました。

 

3 第72回全国高等学校PTA連合会宮城大会について

第72回全国高等学校PTA連合会宮城大会報告

(相馬総合高等学校 PTA会長  齋藤 久)

 8月24・25日(木・金)の2日間、第72回全国高等学校PTA連合会宮城大会が「豊かな杜につむぐ虹の光~しなやかな強さで生き抜く力~」のテーマのもと、宮城県仙台市において開催されました。昨年、新型コロナウィルスの影響からようやく参集・ライブ配信のハイブリッド形式での開催となり、今年も全日程がハイブリッド形式で開催され全国各地から約6400名の会員が会場に集い、オンライン参加校が247校ありました。

 大会1日目は午前の教育視察からスタートし、東北大学キャンパスツアーと震災遺構見学でしたが、東北大学、名取市閖上地区、松島復興語り部クルーズにて、それぞれに大学教育の視察や東日本大震災からの復興状況を、全国のたくさんの参加者の皆様にアピールする機会となっていました。午後は宮城県内高校生による合同合唱映像が流され、続いて分科会6会場に分かれて、6つの各テーマにて講演やディスカッションが展開されました。テーマは地域教育魅力化の取り組み、キャリアデザイン、多様性とコミュニケーション、withコロナpostコロナにおけるPTA活動、防災教育、シチズンシップ教育など多岐にわたり、各分科会がパネラーやコーディネーター、講師などの進行により、現代の教育を取り巻く課題について考え白熱した議論が展開されました。

 2日目はアトラクション(「白A」によるプロジェクションマッピング)からスタートし、その後の表彰式では、県高P連元会長の石川直哉様へPTA活動振興功労者表彰、郡山高等学校父母と教師の会へ全国大会会長団体表彰、県高P連元会長の原正幸様へ役員表彰者特別感謝状がそれぞれ授与されました。続いて、2022年度の夏の甲子園を沸かせた仙台育英学園高等学校硬式野球部監督の須江航氏による講演会「伝わる言葉~失敗から学ぶ~」では、甲子園での決勝の2日後の講演という強行日程にも関わらず、元気な姿でこれまでの監督としての指導者人生を振り返り、自身の様々な体験から得た教訓などを紹介していただき、我々保護者としても大いに参考になることばかりでした。

 現在、様々な制限が解かれ、コロナ禍前よりも教育を取り巻く環境、状況、そして人々の価値観などもさらに複雑化しました。2日間の日程の中で沢山の保護者の方々と語らう中で、PTA活動についてより良い方向性を見出せるよう参考になることが多くあり、コロナ禍後の今後の組織の再構築にも大いに役立てると確信をもった大会参加でした。次回の茨城大会の盛会を祈念いたしております。

 

 

 

 

4 令和5年度福島県高等学校PTA連合会顕彰受賞者一覧

 5月31日の年次総会終了後に、本来県大会で予定されている表彰式が行われ、本会顕彰規程により役員等を務められた28名の皆様に感謝状が贈呈されました。

 東北地区高P連関係の表彰は7月7日の東北大会の席上、全国高P連については8月25日の宮城県での全国大会において表彰伝達が行われました。

 また、5年ごとに行われるPTA活動振興功労の文部科学大臣表彰も、全国大会の席上行われました。

[顕彰規程第2条による表彰(PTA活動)] 
所属校(R04年度) 氏  名 功   績
1   該当なし  
       
[顕彰規程第3条による感謝状の贈呈] 
所属校(R04年度) 氏  名 備   考
1 安積高等学校 原  正幸 会 長
2 安積高等学校 鈴木 芳人 副会長(県連事務局校長)
3 安積高等学校 安部  誠 理 事(県連事務局次長)
4 安積高等学校 石渕 雅士 理 事(県連事務局員)
5 保原高等学校 佐藤  彰 副会長(県北地区会長、健全育成委員長)
6 保原高等学校 髙橋 文彦 理 事(県北地区会事務局校長)
7 保原高等学校 中村 達哉 理 事(県北地区会事務局長)
8 福島高等学校 齋藤 重徳 理 事(調査広報副委員長)
9 安達高等学校  本田 俊広 監 事
10 郡山高等学校 宗形 真一 副会長(県南地区会長、調査広報委員長)
11 郡山高等学校 阿部 秀樹 理 事(県南地区会事務局校長)
12 郡山高等学校 小林志保子 理 事(県南地区会事務局長)
13 白河実業高等学校 高橋 雄一 理 事(健全育成副委員長)
14 あさか開成高等学校 櫻井 正明 監 事
15 若松商業高等学校 阿部 希望 副会長(会津地区会長、健全育成副委員長)
16 若松商業高等学校 吉成 広昭 理 事(会津地区会事務局校長)
17 若松商業高等学校 鈴木 善久 理 事(会津地区会事務局長)
18 会津工業高等学校 長尾 好章 理 事(進路対策副委員長)
19 会津工業高等学校 鈴木美枝子 理 事
20 いわき総合高等学校 前田 賢一 副会長(いわき地区会長、進路対策委員長)
21 いわき総合高等学校 小林 寿宣 理 事(いわき地区会事務局校長)
22 いわき総合高等学校 庄谷千鶴子 理 事(いわき地区会事務局長)
23 いわき湯本高等学校 箱崎 洋一 理 事(健全育成副委員長)
24 いわき湯本高等学校 西塔 佳正 理 事
25 相馬農業高等学校 三ヶ森善智 副会長(相双地区会長、健全育成委員長)
26 相馬農業高等学校 伊東 光司 理 事(相双地区会事務局校長)
27 相馬農業高等学校 鈴木 和俊 理 事(相双地区会事務局長)
28 相馬総合高等学校 門馬 勇樹 理 事(進路対策副委員長)
       
[令和4年度福島県高P連広報紙コンクール]
≪優秀賞≫
学 校 名 紙  名 備   考
1 保原高等学校 あぶくま 東北コンクール・優秀賞
2 若松商業高等学校 明  浄 東北コンクール・優良賞
3 小名浜海星高等学校 PTA会報 東北コンクール・優良賞
       
[他の関係機関・団体の顕彰(推薦者)]  
(1) 第72回東北地区高P連福島大会受賞者
≪表彰状≫
所属校(R04年度) 氏  名 役 職 名
1 保原高等学校 佐藤  彰 県高P連副会長
2 若松商業高等学校 阿部 希望 県高P連副会長
       
≪感謝状≫
所属校(R04年度) 氏  名 役 職 名
1 安積高等学校 原  正幸 東北高P連副会長
2 相馬農業高等学校 三ヶ森善智 東北高P連代議員(健全育成委員)
3 いわき総合高等学校 前田 賢一 東北高P連代議員(進路対策委員)
4 郡山高等学校 宗形 真一 東北高P連代議員(調査広報副委員長)
       
(2) 第72回全国高P連大会宮城大会会長表彰者(役員等、団体表彰)
所属校(R04年度) 氏  名 功     績
1 安積高等学校 原  正幸 県高P連会長、東北高P連副会長
2 郡山高等学校 父母と教師の会 PTA活動の活性化(第72回福島県高P連郡山大会実行委員会事務局、調査広報委員会事務局)
       
(3) PTA活動振興功労者表彰(文部科学大臣表彰)*5年ごとに実施
所属校(H30年度) 氏  名 功     績
1 安積黎明高等学校 石川 直哉 県高P連会長、東北高P連会長、全国高P連理事
5 県教育長への要望活動

 恒例となっている県教育委員会への要望活動を、本年度は9月6日に行いました。発達した秋雨前線による豪雨の中、会長、副会長が揃って県教育委員会を訪ね、要望書を大沼博文教育長に手渡しました。

 本年度の要望内容は、教育環境の整備充実、進路実現のための支援、生徒の健全育成、学校の教育活動に係る予算についての4点、10項目からなるもので、大沼教育長からはそれらへの回答があり、その後の懇談においては、就職におけるミスマッチ対策、教職員の多忙化解消やメンタルケア、学校のトイレの洋式化、薬物乱用対策等について、県教委幹部の皆さんとの意見交換を行いました。

6 各専門委員会報告

(1) 健全育成委員会

(委員長 白河実業高等学校 小山 正枝)

 健全委員会委員長の小山正枝です。

 令和5年度健全委員会の活動報告をさせていただきます。今年度は新型コロナも5類へ移行となり、委員会活動を対面で行うことができました。5月10日の県高P連第一回の理事会開催、そして5月31日には、県高P連総会、また東北地区高P連の健全育成委員会としましても、第一回・第二回・第三回とすべて開催されました。第二回では、三井住友海上火災 伊藤晃一氏より「自転車事故の状況について」の情報提供をいただきました。第三回では、青森県総合社会教育センター 社会教育主事・今敦子氏より「地域と学校を繋ぐキャリア教育の取り組み」 ~地域の力で高校生の未来を拓く~ について情報提供をいただきました。

 8月~10月には、「登校時一声運動・マナーアップ運動」を実施、73校中65校にて実施されました。実施率は、89.0%と東北6県中2位でした。各学校、明るく元気な声かけと、子どもの登下校時の見守りと共に、交通事故の「被害者にならない・加害者にならない」ため、保護者・教員・子どもたちが一丸となって引き続き実施、活動していきたいと思います。

(2) 進路対策委員会

(委員長 相馬総合高等学校 齋藤 久)

 令和5年度は各校では、コロナ禍にて3年間停滞した活動を徐々に取り戻していくような活動が多かったのではないかと思います。

 今年度は県高P連進路対策委員会を2回実施し、各地区の取組状況や課題を共有しました。コロナが5類に移行しましたが、県の進路対策委員会としての行事をもつ時期や、内容の精査もできないまま行事の開催が叶いませんでした。各校においても昨今の行事の精査や見直し、そしてまだ収束しない感染症対策もあって、各単Pでの活動も以前の形ではない運営の方法の構築など手探りの状態が続いているようです。

 東北高P連の研修会は秋田県にて開催され、秋田公立美術大学視察や菓子舗榮太郎代表取締役である小国輝也様の講演をとおして、現代の少子化、とりわけ地方の人口減少が地域社会に及ぼす影響を考え、今後の進学や就職についての在り方などについて各県からの様々な意見交換が活発になされました。

 今年度はいわき地区のキャリア教育に特化した進路セミナーの開催などにもみられるように、県内各校での進路指導部とのタイアップ企画も少しずつ検討されており、次年度の活動が活発になされることを願ってやみません。

(3) 調査広報委員会

(委員長 福島高等学校 鈴木進一)

 令和5年度は新型コロナ感染症も第5類となり、2回の委員会活動を7月と1月に体面で行い、例年通りPTA広報紙コンクールを実施することができました。
 コンクールの外部審査員として福島民報社整理部の石井拓也様をお招きし、石井様より各高への講評も頂きました。アドバイスは次年度への励みになるものと思いました。

◇各地区代表校 

地区名 高 校 名
県北 伊達高校 福島高校 福島明成高校
県南 あさか開成高校 郡山商業高校 田村高校
会津 若松商業高校 喜多方桐桜高校 葵高校
いわき 磐城桜が丘高校 いわき湯本高校 平商業高校
相双 相馬高校 ふたば未来学園高校 原町高校

 

◇県代表校

・「なかしお」第85号 平商業高等学校
・「PTA News」vol.2 いわき湯本高等学校
・「あぶくま」2023 Vol.00 伊達高等学校

※県代表3校の広報紙は、東北地区高等学校PTA連合会広報紙コンクールに出展

 

◇東北地区コンクール(各県3校 計18校出展)  2月16日(金)山形県にて開催

優秀賞 福島県立いわき湯本高等学校 「PTA   News」  vol.2
優秀賞 福島県立平商業高等学校 「なかしお」第85号
優良賞 福島県立伊達高等学校 「あぶくま」2023 Vol.00

 

7 各地区高P連活動報告

(1) 県北地区

(会長 福島高等学校 鈴木 進一)

 県北地区は、パルセ飯坂において第72回東北地区高等学校PTA連合会福島大会を開催しました。昨年3年振りに岩手大会にて対面開催となった東北地区大会ですが、今回は4年振りに情報交換会も行う事が出来ました。福島大会の開催にあたり、福島県教育委員会をはじめ関係諸団体の皆様、各学校のPTAの方々から多大なる御支援と御協力を賜りました事、準備にあたられた福島大会実行委員会の皆様、鈴木健児大会会長に心から感謝を申し上げます。

 さて、新型コロナウィルス感染症が5類となり、かつての日常が戻りつつありますが、足かけ4年に及んだ行動制限は、私達の生活のみならず社会全体の意識にも少なからず変化をもたらしております。
 一方、新たな学びを掲げる新学習指導要領の導入、AI技術やIT社会の進展、成人年齢の引き下げ等々,子供たちを取り巻く環境も変わろうとしています。

 このような中、私達はPTA活動を通して社会教育、家庭教育の充実及び学校教育との連携を図り、子供達のより良い成長を支えるという目的を確認し、何をなすべきかを改めて考えるべきと思います。

(2) 県南地区

(会長 白河実業高等学校 小山 正枝)

 今年度の県南地区の活動は新型コロナも5類へ移行となり、5月18日には県南地区高P連の総会・第1回役員会を対面で開催することができました。

 9月13日には第2回役員会、11月16日には第3回役員会・地区研修会・専門委員会とすべて対面で行うことができ、地区研修会では講師に白河警察署交通課第一係長 西山賢志氏より「交通事故事例とその対応及び自転車シミュレーターを活用した危険予知」の講演をいただきました。近年、交通事故の増加が続いているのが現状です。今年の4月からは、自転車のヘルメットの義務化となり「自転車に乗る時は、ヘルメットも1セット」と、この言葉を、私たち大人と子どもたちにも知ってもらいヘルメットの重要性をこれから先、広く広めていくのと同時にヘルメットの大切さを再確認することができました。

 専門委員会においても、各校のPTA活動の現況と地区の学校教育の課題について、理解と交流を深めることができました。発表いただいた代表校の皆様、そしてご参加いただいた委員の皆様には、心より深く感謝申し上げます。今後ともご協力をよろしくお願いいたします。

(3) 会津地区

(会長 会津工業高等学校 渡邉 忍)

 令和5年度の会津地区の活動は、新型コロナウイルス感染症も第5類感染症に移行してから、現在は少しずつPTA活動の幅を広げている状況です。11月の秋季研修会は久しぶりに一堂に会しての開催となり、多くの学校から保護者、進路アドバイザー、PTA担当の先生方、合わせて約40名のご参加を頂きました。第1部ではハローワーク会津若松より「県内の就職状況と今後の展望」という内容でお話をしていただきました。第2部「社会情勢の変化とイマドキ生徒の思考から保護者の影響力」と題し、株式会社セールスリンク・中山聖子氏より講演を頂きました。これからの時代における地元の魅力、進学後のUターンも含め県内就職の魅力について紹介して頂きました。第3部、会津土建株式会社と株式会社保志の社長をパネラーにお迎えし「地域で事業展開をする魅力と若手社員のリアルな姿」をテーマに、パネルディスカッションを開催しました。会津地域で事業展開する魅力、各社の雇用への取り組み、若手社員の現状について、熱いお話を聴くことができ有意義な研修会となりました。

 今後もさらにPTA活動を進めていきたいと思います。また令和6年度には福島県高P連県大会が会津で開催されます。多くの方のご参加をお待ちしております。

(4) いわき地区

(会長 いわき湯本高等学校 大泉きよみ)

 今年度は、新型コロナウイルス感染症の5類移行による、制限を設けない活動となりました。地区総会では市内すべての学校が集まり、総会後は懇親会も行われて一気にコロナ禍前の活気を取り戻したようでした。

 各校で行われたあいさつ運動や、JR各駅での街頭あいさつ運動は、子供たちの通学の様子を知るとともに参加された保護者の皆様と学校を越えた情報交換がなされるなど有意義な活動になりました。

 大会関係では今年度は東北大会が福島市で、全国大会が仙台市で開催され、いわきから比較的参加しやすい場所だったこともあり、多くの方が分科会や講演をはじめ規模の大きい大会の貴重な体験をすることができました。現地では地区の交流会も行われ各校の結びつきが強くなったように思います。

 地区の各専門委員会では進路対策委員会はキャリアコンサルタントの中山聖子氏による講演会「社会情勢の変化とイマドキ生徒の思考から紐解く保護者の影響力」、健全育成委員会はインストラクター坂本郁衣氏による「ストレッチ・ヨガ教室」、調査広報委員会はいわき民報元編集局長の吉田隆治氏による講演会「名文より明文―伝わる文章をー」を開催しました。親子のかかわり方や健康な生き方、思いの伝え方などを改めて考える機会となりました。

 PTA活動は、学校や地域を越えた新たな人と人とのつながりをつくれる貴重な経験だと思います。子供たちの教育支援をするとともに同じ年代の子供をもつ親の交流と学びの場としてさらに発展されることをお祈りいたします。

(5) 相双地区

(会長 相馬総合高等学校  齋藤 久)

 相双地区のPTA活動は、6月23日に相双地区高等学校PTA連合会第1回役員会・専門委員会からスタートしました。会の中では各専門委員会での協議にて活発な意見交換がなされ、それぞれの委員会では、各校の取り組み状況や方策の共有と情報発信など、共通の課題も明るみになりました。以前のようには活動が難しい部分もあるため、コロナ禍で対面での協議やディスカッション等が叶わなかったこともあり、情報が共有できる機会に有為な情報交換ができるよう今後も工夫が必要かと思われます。

 今年度は新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し通常に戻りつつある状況ですが、コロナ前に戻すべきかも含め、活動をどのように進めるか各校で手探りの状況が続いております。校内外活動は中止になったものもありますが、ひと声運動、球技大会、学園祭、進路説明会、企業説明会、各地区大会、修学旅行等は実施されました。ポストコロナ時代のPTA活動として、今後も柔軟に対応し事業や活動を行っていければと思います。

 また、今年度は東北高P連大会福島大会の運営に携わり、全国高P連宮城大会へも近距離なため地区内の単P会長、担当教員と全日程参加いたしました。これらの大会を通して感じたことは、東北各県、日本全国から集結した、物事をより良い方向に変えていこうという参加者全体のエネルギーでした。価値観も劇的に変化しPTAのあり方も問われる時代に、新たな形を模索しながら地域を支える人材育成ができる学校となるよう、今後もPTAとしても支援できるよう努めてまいりたいと思います。

8 栄光をたたえて

第74回全国高等学校バドミントン選手権大会 学校対抗 男子 優勝

 チームでの勝利

(ふたば未来学園高等学校 バドミントン部 男子キャプテン 谷岡大后)

 今年の夏、一年ぶりに団体戦優勝することができました。春の選抜大会では、ライバル埼玉栄高校と準決勝で勝負し、力の差を感じました。 選抜大会が終わり、インターハイまでの4ヶ月間の間チーム全員で埼玉栄に勝ち団体戦優勝するという目標を立てました。インターハイは高校生三年生は最後の大会になるので、僕自身チームの中で去年まで戦っていた1人として、インターハイは簡単に勝てる試合は一つもないよ、全員で一致団結してチームで勝とう、みんなに伝えました。春の選抜大会の埼玉栄戦では僕が試合に出れないという状況の中、一年生が主体となったオーダーになり先輩の分まで本気で勝ちに行く姿を見て、インターハイこそは自分が埼玉栄戦に出て絶対勝つという気持ちがさらに強くなりました。インターハイ全員が自信を持って挑んだ準決勝、ほんとに全員が素晴らしいプレーと上で応援してくれる後輩のおかげで勝つことができました。決勝戦は試合に出ることができなかったですが、優勝を決めてくれたメンバーにはほんとに心の底からありがとう、という気持ちでいっぱいです。応援ありがとうございました。

 

第74回全国高等学校バドミントン選手権大会 女子ダブルス 優勝

 世界を見据えた日本一

(ふたば未来学園高等学校 バドミントン部 山北奈緒)

 最高の恩返しをするために。 8月17日から北海道札幌市で開催された第74回全国高等学校バドミントン選手権大会に出場し、優勝という結果を残すことが出来ました。これまでの6年間の集大成で、全国優勝を目標に頑張ってきたので大変嬉しく思います。私はこれまでたくさんの方々に支えてもらいました。いつも支援してくださる福島県の方々、近くで応援してくださる学校の先生方、指導してくれるコーチ陣、どんなときも味方でいてくれる家族。そして切磋琢磨してくれるチームメイト、、、。私に関わってくれた全ての人に感謝の気持ちを伝えたいです。ここまで頑張ってこられたのはみなさんのおかげです。これからも感謝の気持ちを忘れることなく、結果で恩返しできるような選手になりたいです。そして、人としても成長し応援される選手になります。 将来の夢である2032年ブリスベンオリンピックでの金メダル獲得。福島県に金メダルを持ってこれるよう、就職先でも頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。

 

第76回全日本合唱コンクール全国大会 金賞

 第76回全日本合唱コンクール全国大会に出場して

(会津高等学校 合唱部 部長 上野 碧葉)

 私たちは、10月28日に香川県高松市で行われた全日本合唱コンクール全国大会に出場し、金賞並びに香川県知事賞(第2位相当)を受賞してまいりました。

 会津高校合唱部は、モットーである「心の歌」を目指して日々練習に励んでいます。美しいハーモニーを作るだけでなく、歌詞の解釈や曲に込められた作者の思いを皆で考え、それを共有することで、より深みのある演奏ができることを心掛けています。練習する中では、音楽の世界観を明確に表現できず苦労することもありましたが、部員全員で話し合いを重ね、全国大会では曲の情景が伝わる演奏ができたと思います。今回このような結果を残すことができたのは、日々私たちを支えてくれている地域の方々や保護者の方々、先生方のおかげと思っております。

 これからも応援してくださる方々への感謝の気持ちを忘れず、より質の高い音楽を目指し、多くの方々の心に響く情感豊かな演奏ができるよう努力していきたいと思います。

 

全国高等学校ダンスドリル選手権大会2023

 郡山高校チアダンス部の活動について

(郡山高等学校 チアダンス部 音川 真里奈)

 私達チアダンス部は今年度、夏の全国大会でKICK部門3連覇、ミリタリー部門初優勝という目標を達成し、3年生の先輩方と共に優勝チームによるアンコールステージに立つことができました。そして新体制となった私達は、郡高チア部の伝統を引き継ぎ、今年も難易度の高いSONG/POM部門、JAZZ部門に挑戦することを決めました。 先輩方が引退し、自分たちでチームを引っ張っていかなければならないことやひとつの演技を完成させることの難しさに悩み、行き詰まることも多々ありました。しかし引退した先輩方が相談に乗って下さり、たくさんの場面で助けて頂きました。

 部をまとめる立場となった今、1番に感じることは応援して下さる全ての方々への感謝の気持ちです。3年生の先輩方、顧問の先生、保護者の方々への感謝と、踊れることが当たり前ではないことを忘れずに、チアダンス部一同努力していきます。これからも応援よろしくお願いします。

 

全国高等学校ダンスドリル選手権大会2023

 プロップ部門全国優勝への道

(郡山商業高等学校 チアリーディング部 塚原心音

 私たちは日々の練習に全力を注ぎ、努力を惜しまず取り組んできました。早朝練、昼練、放課後練と、早くから個々のレベルアップを目指すために厳しいトレーニングに取り組みました。

 プロップ部門ではダンスの表現力に加え、小道具を操作するテクニックもとても重要となってきます。プロップの持つ高さ、持ち方、平行さ、面の向き、面を変えるタイミングなど、全てをメンバー全員で踊りながら揃えることは容易なことではなく、音楽も聞きたくなくなるほど何度も何度も繰り返し練習しました。それでも私達には全国優勝するという高い目標と強い意思があったため、諦めずに乗り越えることができました。コロナ禍で制限がある中でもそれぞれの役割を果たすことで、チームワークを築き上げてきました。

 大会当日、私たちは自信と緊張を抱えながらも、ステージに立ちました。音楽と一体となり、選手一人ひとりが心をこめて動きを表現しプロップで見ている人を楽しませる演技をしました。練習の成果が発揮され、観客からも熱い声援をいただきました。
 優勝の瞬間、そしてアンコールステージに立てたことは、私たちにとって一生忘れられない瞬間となりました。涙が溢れ、喜びと達成感で心が満たされました。しかし、それは苦労や努力があったからこそ得られたものであり、私たちは改めて頑張ってきた自分たちを誇りに思います。

 この部門優勝を通じて、私たちは大きな成長を遂げました。単なるダンスの技術の向上だけでなく、困難を乗り越える心の強さや、仲間との絆の大切さを学びました。また、目標に向かって一つの目線で取り組むことの重要性を痛感しました。
 私たちの成功の裏には、応援してくださった保護者や地域の方々、そして指導してくださる先生方の存在がありました。周りの温かいサポートが私たちを支え、勇気を与えてくれました。

 私たちのチアリーディング部が全国優勝を果たしたことは、単なる結果だけではありません。それは、努力と情熱によって達成され、多くの学びと成長に繋がった貴重な体験でもありました。この経験を胸に、私たちはこれからもさらなる高みを目指し、挑戦し続けていきたいと思います。

 

特別国民体育大会 弓道競技 少年女子近的の部 優勝

 福島選抜チーム(白河高校:髙橋玖海那,橘高校:佐久間雪月 千葉咲幸

 国体を終えて

(白河高等学校 弓道部 髙橋玖海那

 私たちは、十月に鹿児島で開催された、特別国民体育大会に出場し、弓道競技少年女子近的の部で優勝を果たすことが出来ました。国体チームが結成されてから約三ヶ月間、福島選抜チームは「一射同心」をテーマに練習に励みました。一射同心は、一射に対して全員が同じ心で戦うという意味で、それは私たちにとって最初は難しいことでした。思うように調子が上がらないことや、一人一人が納得出来るような弓を引けないことも多くありました。日々の練習の中でどうすれば一射同心を成し遂げられるのか、互いを高め合いながら、たくさん努力し続けました。チーム全員が一丸となり、全国制覇という目標に向かって頑張り続けた結果、大会では1位という結果を勝ち取ることが出来ました。私にとって弓道は、戦っているのは自分一人ではないことを強く実感させてくれるものだと思っています。私はたくさんの方々の支えがあったからこそ、目標を達成し自分自身を成長させることができたと思っています。これからも感謝の気持ちを忘れず、精進していきたいです。

 

9 特集 -第72回東北地区高等学校PTA連合会福島大会を振り返って-

 7月6日・7日、福島市の「パルセいいざか」その他において、第72回東北地区高等学校PTA連合会福島大会が、東北各県の会員約1,000名の参加者を得て開催されました。実行委員会の中心となった県北及び相双地区会の皆様のご尽力をはじめ、県内加盟各校の皆様のご協力、また、生徒の皆さんにも大会に華を添えていただき、成功裏に終了することができました。

 72回を数える本大会も、第69回秋田大会と第70回青森大会はコロナ禍のため中止となり、昨年度の第71回盛岡大会は規模を縮小しての大会であったため、本大会は4年ぶりに従来の形に戻っての開催となりました。

    大会の詳細についてはHPに掲載の「福島大会報告書」をご覧いただくこととして、ここでは開催の準備から運営について、今後の参考となることがあればと思い、実行委員の皆さんの反省等をもとに、別途大会を振り返ってみたいと思います。

 

災害・緊急事態発生時の対応

 令和4年3月に震度6強の地震が県内を襲い、相双・県北地区を中心に大きな被害があったため、3年前に大会会場として押さえていた「とうほう・みんなの文化センター(県文化センター)」に状況を問い合わせたところ、大ホール天井の破損が甚大で、復旧の見通しが立たないとの回答があり、急遽代替施設を探すことになりました。福島市飯坂町の「パルセいいざか(福島市飯坂温泉観光会館)」及び「ふくしん夢の音楽堂(福島市音楽堂)」に電話を入れたところ、施設はほぼ無事で開催予定日は幸いにも空いており、二股を掛けることになりますが、両施設に即日仮予約を入れました。

 

 最悪の場合、福島市以外での開催も考えたところですが、郡山市の「けんしん郡山文化センター(郡山市民文化センター)」、「ビッグパレットふくしま」も、3月末時点では復旧の見通しが立たないとのことで、福島市の2施設での検討となり、施設設備や機能、アクセスや使用条件等を比較した結果、音楽堂は旧市内で交通の便はよいが、大ホールの客席が1,000席とやや小さく、ホール内での飲食が認められないということで、参加者の輸送に難はあるものの、約1,900名を収容できる「パルセいいざか」を使用することになりました。

 大会の内容や規模について確認し、検討及び説明をいただいた各施設の担当の皆様に、心から感謝を申し上げますとともに、初動が遅れた場合は開催場所がなくなってしまったのではと、幸運に胸をなでおろしたところでした。

 

参加者を確保すること

 生徒数の減少に伴って各単Pも活動や予算が縮小する中、また、コロナ禍明けの大会でまだ不安が残ること、会場が福島市の中心部から離れてアクセスが悪いこと、さらには翌8月には宮城県で全国大会が予定されていたため、福島大会への参加を控える動きがあるのでは等々、参加者の確保に関してはさまざまな心配がありました。参加費によって会場費をはじめ各種運営経費を賄う関係から、参加費を納めていただく方が、最低でも600名から700名は必要との計算をしていました。

大会の案内及び申込みは初めてペーパーレスとし、3月中旬に東北6県の全加盟校にメールで送信しました。学校の代表アドレスと各校のPTA事務局担当者宛にお送りしており、確実に見ていただいたのではないかと思います。また、参加申込期間は4月中旬から6月初旬までと長めに設定するとともに、各県連事務局には申込み状況の途中経過を報告して、それぞれ働きかけに協力をいただきました。

 県内加盟校については、地区会や学校毎に参加人数の割り当てをという声もありましたが、案内文書では「各校5名程度のご協力を」という表現にとどめ、機会ある毎に案内及びお願いを繰り返すことにしました。

 蓋を開けると、参加費を伴う参加者は800名近く、また、県内からの参加者はその4割となるご協力もいただき、これまた胸をなでおろしたところでした。久々に情報交換会を開催し、宿泊を伴う大会となったことも、会員の皆様の参加を促したのかも知れません。

その証拠に、情報交換会は立食形式で、開始から1時間半を終了の目安としていたのですが、予定時刻を過ぎても一人も帰る方がなく、お開きの時間を延ばすことになりました。十分な量を用意したつもりの福島の地酒も、一滴も残らずという状況でした。

 

コンベンション補助金等のありがたさ

 県及び福島市、郡山市等には、県内で開催され、県外からの参加者が宿泊を伴う各種大会や学会、イベント等に、大会等の運営を支援する「コンベンション等補助金交付制度」があります。本大会でも会場の「パルセいいざか」を予約した段階で、福島市の商工観光部と観光コンベンション協会の担当者が事務局を訪れ、制度の説明をいただくとともに、大会の内容や規模を確認の上、県観光物産交流協会にも連絡を入れ、県及び市の補助金枠を確保していただきました。東北地区の他県にはこのような支援の仕組みはないとのことで、本当にありがたい制度です。

 補助金は大会等に際して県内に宿泊した人数に応じて交付され、今回は宿泊者が300名以上500名未満の枠で、県から50万円、市からは35万円をいただきました。他にも、学校の先生方の保険等を扱う日本教育公務員弘済会福島支部から、教育研究助成事業の対象となる社会教育活動に本大会が該当するとのことで、助成金15万円をいただております。

    また、福島市では市の施設を市内の学校(県立であっても)が使用する場合、使用料の50%を減免する措置があったことも、ありがたい限りでした。

 さらに、市の観光コンベンション協会からは、補助金だけでなく、看板やプラカード、ネームホルダー、着ぐるみ(ももりん)の貸し出し、物販の業者斡旋と出店調整、資料用の手提げバッグや各種観光パンフレットの提供など、県の観光交流課からは、法被の貸し出し、ポスターの提供、HAPPYふくしま隊の派遣、県の観光交流協会では県産日本酒のPRブース設置など、本当にお世話になりました。

 補助金等の合計は100万円となり、さらに数字に現れない各種支援や物品提供のお陰をもって、大会予算820万円のうち開催県の負担を約120万円としていたところ、約20万円程に抑えることができました。関係各方面の皆様に心から感謝を申し上げる次第です。

 

人の動きを予測することの難しさ

    実行委員の皆さんからの反省では、駐車場と受付関係の混乱や対応についての指摘が多くありました。会場の関係で自家用車での来場者が多いこと、受付のスペースが狭く工夫が必要なことなど、準備段階からそれなりの対応は考えていたところでしたが、参加者の皆さんの行動を読み切れずに、皆様にご迷惑を掛けてしまった面もありました。

    駐車場は会場脇の駐車場が130台程度のため、1㎞ほど離れた市の施設に200台分の臨時駐車場を確保し、シャトルバスで輸送することとしたのですが、9時30分開始にも拘わらず、皆さんの行動が早く、7時30分頃から会場近くの駐車場に集中が始まり、臨時駐車場に誘導しようにも周辺道路が狭い上に、朝のラッシュ時とも重なり、大渋滞が発生してしまいました。

    受付に関しては、参加申込みをされた皆さんに、エージェントから申込みの受付確認メールを送付し、参加確認書と弁当の引換券を持参するようお願いしたところでしたが、会場のロビーが狭く、受付を速やかに行うために、県ごとにお名前を言っていただければ受付を済ませることができるようにしました。弁当についても受け取りに来た方には、引換券なしにお渡ししました。 書類を忘れてくる方への対応の煩雑さ、会場の場所柄、大会に関係ない方が紛れ込む心配もないことからの判断で、結果的にはスムースでしたが、戸惑われた方もいたようでした。

    福島商業高校吹奏楽部の皆さんには、学校ゆかりの古関メドレーの心躍る演奏で、大会のフィナーレを飾っていただいたところでしたが、講演が終わり、演奏が始まる前に多くの参加者が帰路を急ぐのか、席を立ってしまったことは、演奏をする生徒の皆さんに気の毒な思いをさせてしまったのではと、大変残念に思ったところです。

    一度きり、当日限りのイベントではありますが、十分に検討して準備を進めたつもりでも、人々の動きを十分に予測することは難しいと感じたところで、この経験を何かに生かすことができたらと思います。

 

研究協議等、大会のあり方

 大会の目的は、研修と交流にあるわけですが、研修のメインとなる「研究協議」のあり方については、以前から検討の余地があるところです。毎回テーマを設け、それに基づく各県代表による事例発表や問題提起をいただくこととしていますが、限られた時間の中で学校紹介に力が入り、本旨が疎かになるとともに、意見を交わすことも十分に行えない展開であるのが現状です。今大会では指導助言の髙橋正人先生に力業で全体をまとめていただきましたが、パネルディスカッション形式でテーマを掘り下げるような方法を探って行くことも、一つのあり方かと思われます。

 本年度の近畿大会では、「みんなで考えよう『PTAのこれから』」のテーマのもと、基調講演に続いてシンポジウムが行われ、PTAを取り巻く課題やあるべき姿について、特にPTA不要論を巡って多様な意見が飛び交ったとの新聞記事を目にしました。その他、運営は大変になると思われますが、分科会で多様な課題を取り上げている地区も全国にはあるようです。

    大会の交流の面に目を移すと、実行委員からの反省の中に、「大会をとにかく楽しめた」「こんなに『祭り』感があるとは思わなかった。参加した方々はこれを求めているのだと思った」「いろいろな意味で自分自身の勉強になった」「みんなで何かを達成させる楽しさがあった」等々の感想があり、これらには開催意義の一側面として重要なものがあるように感じました。単Pにおける日常の活動を離れ、多くの会員が一堂に会して、学び、交流を図る大会は、神の前に人々が集い、何でもありの交雑を経て、集団の生命力の再生を願う民俗祭祀のようにも思われ、縮小し閉塞感が拡がる現今の社会にあっては、なおさら大切にしなくてはならないことでは、と考えるところです。

 

全国大会が巡ってきます

    次回、東北大会を福島で担当するのは、ローテーションによれば7年後の令和12年で、事務局校は安積高校となり、郡山での開催になるかと思われます。それに加えて、全国大会のローテーションを見ると、令和14年が東北地区となっており、開催県は福島となります。(平成から令和の間に東北の他県はいずれも開催しており、残るは本県のみです。)生徒数の減少、学校の統廃合が進むとともに、急激に変化する社会のもと、9年後にPTAの活動やあり方がどう変化しているか、予測が難しい部分もありますが、そのような中でも大会は巡ってくることになります。  

    コロナ禍前の全国大会は、参加者1万人、大会予算は1億円の規模でした。本年度の宮城大会は、参加者6千名、予算規模は6千万円といくぶん縮小しておりますが、大きな大会であることは間違いなく、どこでどのような形で開催するのか、大会予算をどうする等々、先のことではありますが、県高P連としてはこれらを念頭に置かなくてはならないことをお伝えします。